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配送管理の考え方

-- デリパリーランチの要 ---

 配送管理を考えるにあたって、先ず、配送の流れを見てみよう。
配送員の本来の業務フローは前日から始まるのですが、ここでは、当該日を前日からの要請に基づいて行っているという体系で見てみます。

 配送には、大きく分けて2つのタイプがあります。
一つは、出前の配達と同じように、届ける数を確定させてから配達に向かう方法です。 この方法は事前の数を確認してからの出発ですのでロスも出にくい(実質上は出ないはず)という点から非常に好ましい方法であるといえます。
二つ目の方法は上記の確認を踏まえながら、注文の数字が固まらないうちに見込で弁当を積み込み客先へ向かうタイプです。 どちらが良いかの議論はさておき、これら2つについて見ていきます。

先ず、数字を確定させてから配達に出るというタイプは、ロスは出しませんが利益もそれなりにしか期待できません。
その理由は、配達区域が非常にタイトとなり、全体の配送量が著しく落ちるためです。 また、食数が少ない小口客の場合で密集していない場合は、移動時間に多くを取られ1台あたりの利益を稼ぐにはしんどい状況となります。
仮に1件に配達するために要する時間を5~10分とします(移動時間も含め)。お弁当は12:00までには配達を終了しないといけませんので、10時からで2時間ですが、実際は15分前くらいに配達が完了しないといけませんので1時間45分となります。そうしますと当該時間内では1件当たり10分として10件、5分として20件より配達できないこととなってしまいます。 平均5食(実際はこれ以下になります)として、100食となります。 併せて、配送数を確定させてから出るため、配送区域は近場のみ限られ、おのずと小さなフォーマットでの運営を余儀なくされます。
これが、利益もそれなりにしか出ないという答えです。

 次に、見込で配送に出るやり方は、ロスは出ますが、売上の向上には寄与します。早めに出るということはそれだけ配達の時間が長くなるということで、イコール配達の件数を稼げるという結果となります。加えて、配送到達距離を伸ばすことが可能になりますので商圏を大きくすることが可能となり、パイを増大させる要素を持ちます。 前述の数を確定させてとなると、お客様の注文時間に依存するため、それが一定的でない場合、不安定な配送体制を常に抱えることとなります。 ロスとのバランスを考慮し、最初は出前の延長線上でのスタンスで問題ないと考えますが、ゆくゆくは見込による配送がより遠くへ、より多くのお客へ届けることを可能にします。

 前段が長くなりましたが、上記を鑑み、ここでは、見込でお届けする体系についての流れを見てみましょう。
弁当業の配送は、前日の見込を元に積み込み作業を開始します。
配送は、極めて簡単で、一般的には各配送コースの表(配送表とか配達表、コース表等と呼ばれます)を元に、配達に出かけるわけです。ちょうど、新聞の配達を行うときに、新聞を取っておられるお客様にお届けするのと同じです。 新聞も近年ではカードで管理し、それを下に配達するようですが、私が新聞の配達をしていた頃は、同行でコースを把握させられ、加えて、お客様には失礼なのですが、門扉にチェックをして覚えたものです。 さて、話を戻します。これで配達が終われば一件落着です。
実際は、前述のロス管理のために二便を出したり、不足が出たりと大変なアクシデントが毎日のように発生するのですが、これも、対応策を講じておけば楽勝にクリアできるでしょう。
配送員は、配達が終わると次の作業が待っています。
俗に言われる空下げです。 弁当容器は洗浄をして、毎日使うものです、従って、食べ終わり空になった弁当容器の回収作業が残るわけです。これは、ちょうど出前の容器を回収するのと同じ要領です。むろん回収時には集金作業が入ったりもしますし、お客様とのコミュニケーションも図られます。 社に戻り、回収した空容器を洗浄係へを渡すのです。併せて、集金をしてきたお金のチェックをし、事務係へ渡して業務の終了となります。

この一連のプロセスを管理するのが配送管理です。
先ずは配送のベンチマーキングを定める必要があります。
配送を構成する要素、人、車、弁当(積数)、時間、配送付随情報です。
これらの各要素について詳しく述べるのは別の機会に譲りますが、経営という視点からマネジメントということで、これらの要素を把握する必要が求められるということを理解しておいてください。



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