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第二章 キャッシュフロー経営における用語を理解する

第一節 販売費及び一般管理費の中身を理解する

 この章ではキャッシュフロー経営にかかわるいくつかの用語について説明していきたいと思います。
まずは販売費と一般管理費についてです。いわゆる営業活動にかかる費用です。

ここで皆さんが喫茶店を開くとしましょう。先ず何が必要でしょうか。かかる費用にはどのようなものがあるでしょうか?

月々考えられる経費を列挙してみましょう。先ずは、家賃、電気代、人件費、材料費、ナプキン等の消耗品、電話代、広告宣伝費、お店に飾る花(販売関係費)などなど、色々なものが浮かびます。

ここでは材料費などの売上原価を除いた残りの経費が販売費及び一般管理費となります。

このように、事業を営むには様々な経費と呼ばれる費用が発生してきます。

各々はそれぞれの思惑(期待効果)を含み費消されることとなります。

では、それぞれについて更に詳しく見て行きましょう。

 販売費とは読んで字のごとく、販売に関連した経費のことです。企業はお客様に自社で扱う商品や役務を購入していただくために多くの費用と手間をかけます。
そのための費用を「販売費」呼びます。

この販売費は売り上げを作るための直接費用ですから、売上高と比例関係にある費用が多いといえます。例えば、営業部門の人件費・旅費交通費・通信費・交際費・車両経費・販売促進費・広告宣伝費などが挙げられます。これらの経費を使うことにより売上が増加しますが、経費を減少させれば売上も低迷する関係にあります(逆にいえば売上が上がれば、費用も増大するということです)。

一方の「一般管理費」は簡単に説明すれば、間接部門の費用のことです。
この費用は、たとえ売上がなくても支出されるもので、そういう意味で必要経費や固定費などとも呼ばれます。主なものとしては、役員報酬・営業部門以外の人件費(ただし工場関係の人件費は売上原価の方に含まれます)・通信費・交際費・家賃・水道光熱費・租税・減価償却費などです。
お気づきのように人件費や通信費などはその使用目的(部門)の違いで、販売費に入るものもあり、また一般管理費に入るものもあります。

この費用の中でも、前述の項目が見え隠れします。例えば、税法という視点から見た場合、接待交際費は、会計上では経費になりますが、現行税法上では、支出した交際費のうち1割は経費として認めてくれません。


つまり、300万円の交際費を使った場合その1割の30万円は「損金不算入」ということで課税の対象となるわけです。

従って30万円×40%で12万円が追加で税金が課されることとなります。

これは、資本金の額によってもその参入経費額がさだめられており(詳しくは担当税理士さんにお尋ね下さい)、一概に全てが費用とはならないわけです。寄付金なども同様です。極めつけは役員への賞与です。(事前に届出をしておけば問題はないようですが)これは、個人として税金が課された上に、法人税法上でも課税となるためダブルパンチで課税されます。

仮に役員へ200万円の賞与を支払った場合、約80万円の租税負担を強いられるわけです。交際費と合せると約92万円の負担増となります。会社が利益ゼロでも92万円が別にかかるという構図です。経費一つでもその使い方をキャッシュフロー的視点からとらえないと大きなムダを招くことになります。また、経費は「費用収益対応の原則」というのがあり、売上との対応因果関係が著しく損なわれている場合はやはり認められないということもあります。

あるところで、8月決算の会社の利益が出すぎたので冬用のタイヤを100本購入し経費化しましたが、夏に冬のタイヤはおかしい、それは翌期の経費だとして、追徴差額金と延滞税を払わされたということも聞きます。

販売費及び一般管理費にはもう一つの視点があります。前述した、売上げとの関係で費用を見る方法です。経費には売上げとの関係で見る捉え方として「変動費」「固定費」という判断があります。

変動費とは、売上高の増減に連動して係る費用のことです。

固定費とは、売上高の増減に関係なく必要となる費用です。

同じ人件費でも、売上げに応じて支払われる給与は変動費になるでしょうし、売上高に関係なく支払われる給与は固定費となります。
損益分岐点などを算出する場合は、固変分解と称して、年間にかかるそれぞれの経費のうち固定費部分はいくらで変動費部分はいくらという設定が必要となります。

簡単に損益分岐点の売上高を算出する場合はこちらをどうそ




キャッシュフローコンサルティング
     
第一章 キャッシュフローとはどういうものか
  第一節 キャッシュフローとはどういうものか
  第二節 会社会計の構造を知る
  第三節 税法とキャッシュフロー
  第四節 儲けの形が変化するキャッシュフロー
  第五節 収入と支払いから見るキャッシュフロー
第二章 キャッシュフロー経営の用語を理解する
  第一節 販売費及び一般管理費に中身を理解する
  第二節 売上関連に関する用語を理解する
  第三節 経常外支出について理解する
  第四節 営業外収益・費用について理解する
  第五節 リース料について理解する
  第六節 未払金について理解する
  第七節 短期借入金について理解する
  第八節 長期借入金について理解する
  第九節 手形借入金について理解する
第三章 経営数値計画を作成してみる
  第一節 なぜ、経営数値計画が必要か
  第二節 固定費の現状を探る
  第三節 売上と原価を見積もる
  第四節 債務一覧表を作成する
  第五節 収入・支払いのサイトを明確にする
     





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