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配送効率について

-- 配送の無駄は儲けを啄む ---

 配送効率とは、配送車一台当りどれだけの収益を稼ぐかということに帰着します。
平たく言えば積み数です。 一箇所で大量納品が可能であれば積み数は増えます。
宅配弁当業は、よういドンでスタートし、お昼までに何食配達するかが勝負のポイントとなるからです。
一台当たりの単価を出し、コスト計算を行う経営者の方がいらっしゃいますが、この行為無駄ではありませんが、その後の策が見えません。 給食デリバリー弁当業の場合、扱う車や弁当の内容、顧客の構成で思うような体系が取れないからです。 本来であれば、ベンチマークが存在しないといけないのですが、顧客の構成や地域性もあり、一概にこれというものが出せないのが実情です。 でもランニングコストは簡単に計算が出来ます。 それは、配送を構成する要素を拾い出し、原価を抽出すれば良いからです。

ちょっと見てみましょう。
内容は単純です。車の費用を算出し、減価償却費を計算します。更に、人件費をはじめとする経費を算出し、経費の合計を出します。これを限界利益率で割れば、分岐点の売上高が出るわけです。
でも、これでは、効率という観点からは外れてしまいます。
となると効率とはどのような点から見るべきかという問題が生じます。
配送効率を分解しますと、次のような点が整理できます。

配送可能時間 = 出発時時刻 - 配送終了時刻 - 移動時間となります。

トータルの時間から移動時間を減算すれば、配送可能時間となります。 この配送時間が多ければ多いほど配送数が増えることが判ります。

次に配送の中身です。 配送積降時間(配送員が積み下ろしを行う作業時間)にあまり差異がないとすれば、
平均食数×配送件数 が積み数となり、平均の食数を増やすべきだというのがよくわかります。
つまり、配送時間を長くし、お客様間の移動時間を短縮すれば配送件数が増えるのがわかります。
給食弁当業は昼までが勝負です。昼を超えての配達はクレームばかりでなく、顧客喪失の原因にもなります。
従って、配送効率を高めるためには、営業も戦略的に進めなければなりません。
この話をして、会社から10分以内という範囲を設定し、営業攻勢をかけたところ、100食超の食数が集まったことがありました。
普段では、それだけ、配送を意識した営業を行なっていないといことを立証した結果になってしまいました。
話を戻します。
配送効率といわれるものは、総積み数を配送時間で除して求めるのが良いと思います。
併せて、配送時間に占める移動時間の比率も欠かせません。理由は、移動時間はチャンスロスに該当するからです。
配送時間を算出する際にもう一つ気を付けて欲しいのは、配送はじめ時間から配送終わり時間までが配送時間とする点です。
理由は初期移動は、伸びしろがあるためです、よーいドンは、会社からではなく、客先からスタートするためです。
配送効率は、配送に使用する車の大きさにも依存します。それぞれの大きさにあったベンチマークを保有することが必要です。 一個数百円の弁当を販売し、そこから利益を出すわけですので、効率管理は重要です。
弁当店で利益があまり出ていない会社がよくあります。 このような会社はだいたい一台当たりが数十個、これでは利益は出ません。
大手のように500円で販売できるのであれば別ですが、産業給食のように300数十円を堺にしのぎを削っている場合、配送効率は非常に重要なウエイトを占めます。
従って、コース変更などは日常茶飯事のように行われるものなのです。

これを、踏まえて、配送効率を高めていただければと思います。



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