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経営理念の構築について考える

戦うには大義名分が必要だ。上杉謙信がこだわったところだ聞いた。
戦いは自分の為にではなく、誰かのために行うものだというのが、多勢を一つの方向に向けるための方法なのだ。皆の心を打つ大義名分、努力すれば実現できそうな目標、これが行動へと駆り立てるのである。

企業における錦の御旗とは

  ここでは、組織として共通の価値観を持ち、維持・持続させる仕組みがあるかということについて見てみたい。 実はこれが非常に難解である。
 近年、経営理念を作ろうといった類の勉強会をよく耳にする。これは、正に「錦の御旗」を掲げなければ人の集団としての組織の舵取りは困難になるという経緯からではないかと私は思う。

 ちょっと前になるが、経営理念がうまく作れない経営者の方がいた。20代で年商15億若さあふれるバリバリの社長だ。「社長は何のために会社を作ったのですか?」「お金を儲けるためです」最もだと思った。
「社長はお金を儲けて何をしたいのですか」「誰よりも裕福な生活をしたいのです」これも良くわかる。年率120%の伸び率。儲けることに最大の関心を払っている経営者に、会社の社会的意義や顧客・従業員とのリレーションを話しても理解はしてくれるが、だからどうだというアクションが出ない。もう少し、年を取ればとも考えますが、その間にも優秀な社員は離れていく、困ってしまった。
 そこで、考え出したのが表裏の法則だ。
当時、病院の多店舗展開をしていた経営者の話に、人生は「心にもないことをする」と儲かるというフレーズがあったのを思い出した。それは、病院にとって、患者さんからのお礼金の多い順から見てあげたいという本音を、裏返し、「患者さんからは一切金品を受け取らない」という方針を掲げたというものだった。それが指示され、繁盛している事例だ。
ここからなら、理念が作れるかもしれないと感じたのた。
 経営者に会って、その旨を告げ、ディスカッションが進められた、出てきた本音?を箇条書きにしてもらった。「お客には何とか騙して高いものを売りつけたい」「競合先はみんな潰れてしまえ」「不満のある従業員はクビにしろ」等など、なんとも、書くだけでも恐ろしい内容のものが出てきた。
でも、書いているときは冗談も手伝い、半ば大笑いしながら板書だった。
さて、心にもないことをすると儲かるということなので、板書した内容と反対ことを理念としてあげようということになる。

また、ある会社は、現在50億円の売上を擁し、従業員200名強の会社になった。
一般的に経営者が思うお題目は、従業員には受け入れられないというのが長年の経験だ。サラリーマンでも経験し、大局的に物事を判断できればだが、中々難しいのが現状である。
また、それが出来る人は逆に馬力が弱く、皆を牽引していく強さも持ち合わせていないということもあある。つまり、自尊心が高く、ある種、利己的なところが創業企業においてはある程度必要なのかなと思ったりもする。

そこに思いを伝える手段としてのフィルターが理念であったりするわけだ。
もちろん、社会という枠組みの中で、きちんとした理念を持ち合わせて事業を行なっている会社も数多くある。 メセナと称される活動を幅広く行なっている企業などがそうだ。 しかし、多くの企業ではそれが出来てない。
この企業も同様だ。そこで、企業に帰属する上で、互いの価値観をどのようにしていくかを検討することとなる。正に、われここにあり、それはなぜかと明確にしようとするものである。

この共通の価値観を醸成させるというテーマも、ある程度人が増え、企業を組織的に動かしていこうと思い立った瞬間から求められるものだと思う。








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