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「学習する組織」の構築

経営者の意識を末端まで・・・誰もが望むことである。実際は危機感は経営者のみで従業員はそうでもない。従業員も危機感を持つことで、一つの方向へと力を向けることが可能になるのである。その力は何倍にもなるのである。

問題形成力を向上させる

  かつて「社員はボロ雑巾になるまで使え、擦り切れたら新しいのと替えろ」といった経営者がおりました。そのような会社では、数年の内に社員の半数以上が入れ替わるという現象がみられ、帰属意識は極めて低く、正に「一触即発」の状態が続いておりました。
近年、社員重視の経営姿勢を唱える人達が多くなりました。
社員が自由に発想でき、発言できるような場や環境を経営陣は意図的に作らなければならないというものである。
上段のような関係がよいか、下段のような関係が良いかは、価値観の違いではあるが、時代的背景(高学歴社会)を鑑みるとどうやら後者に軍配が上がりそうである。

さて、同一の危機感を醸成するためには、社員の中に危機感を醸成させ目標意識をもたせる必要があるということを前回に述べた。
今回のテーマは問題形成力を向上させるというテーマだ。
いわゆる「学習する組織」の構築である。

古い話だが、新入社員の研修で「電話応対」の訓練を行っていた時、たまにめっぽう上手な子が出てくる。素性を尋ねると、両親は商売をしていたという商売人の子供で、小さい頃から電話応対を見てきているということだ。
つまり、学習が出来ている訳だ。
それに引替えサラリーマンの子達は電話が来る環境は家族や営業の電話だけである。
この環境では電話応対の上達は難しい。これを称して「環境」という。大企業はそのような中にあっても選択が出来る可能性が大きいためそのような環境で育った子達或いは優れた人達を採用しようとする。しかし、中小企業には中々しんどいものがある。

チェックシートの第二番目は、問題形成力を向上させるような仕組みが社内に意識的に作られているかという視点から見ていく。
ここでは学習をしているか、という点はもちろんだが、その学習が仕事に生かされているか、更には意識的にテーマを与え、その評価がなされているかを見る。
また、その為のツールも評価の対象になる。
例えば、バランスドスコアカードのようなツールである。最先端のツールが必ずしも最良のツール足りえないということもある。
ゲーム性が高いものは、ややもすると本質からはずれ、最悪の場合は批判(現経営陣の間違いやふがいなさ)の元凶ともなりかねないので注意が必要だ。

化粧品業を営んでいるR社では、「カード法」による問題整理技法研修会を毎月一回職場毎にデーマを決めて実施している。
「カード法」とは、現在の問題点なり課題を体系的に把握する技法である。自主参加にもかかわらず、殆どの人が参加しているそうである。
これを実施するようになってから、職場の改善提案もよく出るようになり、意思疎通も非常にスムーズにいくようになったとのことである。

「学習する組織」作りは難しそうに見えて実は簡単であるということがお分かりいただけたのではないだろうか、一般にコンサルタントや外部の人にお願いし費用もかかると考えがちだが、一つのフォーマットにのっとれば以外と簡単にできるものである。

次回は、同一の危機感を醸成される仕組みの三番目である「オープンなコミュニケーションルートを整備する」について情報システムマネジメントの視点も含め述べてみる。








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