私欲を超えた自己実現は常に磨きあげることで研ぎ澄まされる。

三人の召使のそれぞれの成功


与えられた真の意味を理解する。
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自然の法則
 
 
 
 

三人の召使いにみる使用の法則



  昔、ある所に一人の賢人がおり、三人の召使いがおりました。
ある日、主人は三人を呼んでこう言いました。「私はこれからしばらく旅に出る。そこで、お前たちに金の延棒をやろう。それをどうしようと、お前達の自由だ。
留守中はよろしく頼むぞ。」といって、一番古くからいる召使いには、金の延棒が5本渡されました。次の召使いには、2本、そして一番新しい召使いには1本、それぞれ渡されました。三人とも大喜びでこう言いました。「御主人様、有難うございます。早速、この金の延棒をどうするか考えておきます。どうぞ、お気をつけてお出かけ下さい。」
何ヶ月かたって、長い旅から帰って来た主人は、三人の召使いを呼んで、尋ねました。 「私が旅に出る時、お前達に渡した金の延棒は、それぞれどうしたのかな」 すると、まず一番古い召使いが、「私はいただいた5本の延棒を元手に商いをいたしました。始めは、なかなかうまくいきませんでしたが、経験ができてくると、だんだんうまく行くようになりました。一生懸命やったおかげで、最後には、とうとう延棒が10本にもなりました。このとおりでございます。」と言って、10本の延棒を誇らしげに見せたそうです。
主人は、「よくやった。」とうれしそうに言って、今度は二番目の召使いにたずねました。 「お前は、どうしたのかね。」その召使いは「先輩と同じようなことをいたしました。それを元手に店を始めました。
一生懸命働いた結果、延棒を2倍にすることが出来ました。ここにございます。」と答えたそうです。 ご主人は、この召使いも褒め称えました。
最後に第三の召使いに向かって、延棒をどうしたかとたずねました。 すると、その召使いは胸をはって答えた。「私はいただいた延棒を特別な布にていねいに包み、誰にもとられないように、庭の古い木の根元に穴を掘って埋めておきました。ご主人様が今日お帰りとのことで、今掘りおこしてまいりました。このとおり延棒は無事でございます。」
主人は、じろりとその召使いをにらみつけ、そしてその延棒を取り上げ、第一の召使いにやってしまいました。
この第三の召使いは、せっかく主人よりもらった大切な延棒を使わなかったため、それをなくしてしまったのです。
このような話の結末は、あなたの気に入らないかもしれませんが、使わないものはなくるというのが自然の法則なのです。
人間社会の自然の法則を好きになる必要は特にないが、それを知って身につけておくことは、大切なのです。そうすれば、自分のものを失うこともないのです。
主人は、なぜすでに10本もの延棒を持っている第一の召使いに、さらにもう1本を与えたのでしょうか。
それは、第一の召使いが延棒をどうすればよいかをよく知っており、こうして、どんどん延棒を増やすことができるからです。
だから、物は使わなければなくなるという「使用の法則」を知っていなければならないということになります。お金も同様です。



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